Dream Japan


"The Age of #19"

 "19番の時代”: エースの称号

"The Age of #19": "The Ace - an honorific title"

(2014/03/23)

かつて18番といえば、日本人投手の最高の名誉ある背番号であった。

ジャイアンツでは、中尾 碩志、藤田元司、堀内恒夫、桑田真澄・・・また、米田哲也、権藤正利、伊東昭光、佐々岡真司、伊良部秀輝らも18番をつけて一時代を築いた。

現役では、松坂大輔、岩隈久志、前田健太、黒田博樹、三浦大輔、西武時代の涌井秀章(現16)、杉内俊哉らが現在つけていることで有名であろう。

斎藤佑樹、藤岡 貴裕、新垣渚、杉浦 稔大、岸田護らはこれからそれにふさわしい実績をつけねばならない立場にある投手達だ。

NYヤンキースから7年総額161億の契約を得た24勝無敗1セーブの田中将大も東北楽天時代は背番号18を背負った。

背番号11が有名なダルビッシュ有も日本代表の試合においては18を着用したことがある。

沢村栄治は14番、ヴィクトル・スタルヒンは17番、村山実は11番、稲尾 和久は24番、金田正一は34番をつけており、必ずしも18番がエース・ナンバーとは限らなかったが、昨今の潮流を築いたのは、やはり桑田真澄投手であろう。

特に巨人監督だった藤田氏の元でのエースとしての成長物語やV9の原動力、堀内投手を継承するエースとしてプレーのみならず、メンタル面でも影響を受けた選手が多かったであろうし、その後に松坂らがそれを確固たる番号に築きあげた。

一方、メジャーでは、18番はエースナンバーではないし、甲子園でも、1番がエース、10番は2番手投手がつけるという按配だ。どちらかというと野手が多くつける番号であり、 韓国では中日でも活躍した宣銅烈が現役時代に18を付けて起亜タイガースの永久欠番になっている程度だ。

歌舞伎の演目、「歌舞伎十八番」(おはこ)が由来という報道もあるが、リアルにプロ野球界でエースとして君臨した選手達の姿をみた後続の投手達がつけていったというのが正しい認識であろう。


18に代わるオプションとして昨今人気があったのは、11番だ。

ドジャースでは16番が印象的だった野茂が近鉄時代につけたことでも有名だ。また、ジャイアンツで11連続完投勝利、2年連続20勝を達成した斉藤雅樹投手の番号としても有名だ。

以前より、別所毅彦、村山実、荒巻淳、佐藤義則らの大投手が使用しており、吉井理人、大塚晶文、川上憲伸、荒木大輔、由規、岸孝之らがつけたが、何より、近年の野球少年・少女にとっては、ダルビッシュ有の活躍で人気の背番号となった。


しかし、その流れに代わって、新たなエース・ナンバーのひとつに名乗りをあげようとしているのが、19番だ!

これまで特に印象的な19番は下記の3人である。


ボストン・レッドソックスの上原浩治は、ジャイアンツでのルーキー時代に新人記録の15連勝、最終的には20勝して最多勝等に輝いた。ボストンをワールドチャンピオンに導いた2013年シーズンは途中からクローザーになり、73試合で防御率1.09、奪三振は74.1回で脅威の101奪三振だった。

ヤクルトの石川雅規は、アスリートには厳しい167cmの身長だが、12勝で新人王も獲った秋田出身初の選手であり、新人からの5年連続2桁勝利は堀内・江夏に並ぶ記録であり、5年連続開幕投手をもつとめた左のエースだ。つば九郎からは、サザエさんの”カツオくん”とニックネームで呼ばれているが、メジャー・リーガー、青木が命名者のようだ。2012年開幕の巨人戦での9回1死までのノーヒッターで、その能力を多くの野球ファンに証明した。

また、鳥取出身のサブマリン、巨人と阪神でエースに登りつめ、22勝で最多勝を獲ったことがある小林繁は19番として長嶋一次政権時代を知るファンには有名だが、彼を有名にさせた30番、江川卓投手との宿命を背負った印象に残る投手だった。

その他小林繁以外にジャイアンツでは、通算1586勝の大監督、水原 茂、吉田 修司、木田 優夫、金石 昭人らが代々その背番号を継承していった。

 

将来を担う「19番」はどうであろうか?

巨人のエースに昇り詰めようとしているワンシームが武器の”開幕投手”、菅野智之、阪神の197センチ右腕、甲子園優勝投手、”必死のパッチ”の藤浪晋太郎、そしてNYヤンキースの田中将大が19番を背負って、マウンドに立とうとしている。

菅野智之はワンシームにフォークを習得すれば、2シーズンで28連勝、シーズン24連勝の田中に唯一土をつけた男から、ジャイアンツの、日本のエース、そして世界のエースに大化けするポテンシャルを持っている。

藤浪晋太郎は甲子園春夏連覇の実績をひっさげプロに入ったが、まだ19歳で伸びしろが充分あることは脅威であるし、阪神のエースとして巨人キラーで22勝をあげた小林繁氏への思いをこめて19番が与えられたが、リーグは違ったが、1年目の田中が11勝、防御率3.82だったのに対して、10勝、防御率2.75という広い甲子園球場をホームに持つことを考慮し、そん色ない実績を残した。阪神が二度目の日本一を達成するためには彼が大エースに育つことが不可欠だ!

田中については、後述するが、もはや言うまでもないだろう。

いずれも15勝のみならず、20勝、25勝、最多勝、防御率王、奪三振王、MVP、沢村賞、そしてサイ・ヤング賞に手が届きそうな、強者ばかりが揃ってつける番号になる。

時代の潮流はまさに、19番イコール、エース・ナンバー、という構図を日本、そして国際舞台で待望している!


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◆"State-of-the-Art Point":

"The Age of Number 19"


  

各チームの現在の「19番」は以下の投手たちだ。

巨人菅野、阪神藤浪、広島野村、中日吉見、横浜藤江、ヤクルト石川

東北楽天野村監督(以降欠番)、千葉ロッテ唐川、福岡森福、西武豊田拓、オリックス金子、日ハム増井

そして、プロ野球史上、最も実績を残した19番は、野村克也監督であろう。

1773勝の歴代最多勝監督鶴岡監督に抜擢されて南海のレギュラーを掴んでから、三冠王、捕手唯一の50本塁打(52本塁打)、通算652本塁打(歴代2位)など選手として数々の記録を残した後に、監督としても、 南海、ヤクルト、阪神、東北楽天を率いて通算1565勝を記録している名将だ。選手としてはロッテ、西武でもキャリアを積んだ。

悲願の初優勝を達成した東北楽天の礎を築いたこと、ヤクルト時代は近代プロ野球史に残る名捕手、古田敦也らを育てたこと等最も活躍した19番であった。

阪神では85年の日本一時の抑えのエース、中西 清起も印象深いだろう。また、メジャーリーグのドジャースやマリナーズらにも在籍した木田優夫もジャイアンツ時代に19番をつけたことがある。

2012年の巨人・阪神のドラフト1位、菅野と藤浪には19番が与えられたが、二人とも新人王には手が届かなかったが、エース級の活躍をし、ポテンシャルをみせた。

また、中日吉見とオリックス金子は日本球界の現役の中ではもっとも実績をあげた投手といっても過言ではないだろう。彼らは実力派投手として評価に値する。


メジャーでは、通算266勝、27勝したこともある”火の玉投手”インディアンスのボブ・フェラーが最も有名な19番だ。

ほかにも首位打者8度のトニー・グウィン(パドレス)や、ロビン・ヨーント(ブリュアーズ)、ジム・ギリアム(ドジャース)、ジェイ・ビューナー(マリナーズ)ら、そしてヤンキースでは、古くは21勝をあげたボブ・ターリー、殿堂入り投手で25勝をあげたホワイティー・フォードや、ノーヒッターも達成した抑えのエース、デイブ・リゲティ、現ホワイトソックス監督のロビン・ベンチュラ、親子3代メジャーリーガーのアーロン・ブ―ンらが有名だ。

ヤンキースは盗塁王エルズベリー、ポストシーズン成績がずば抜けている勝負師ベルトラン、打てる捕手、マッキャン、マリナーズに移籍したカノの代役、ロバーツら大型補強を敢行し、外野はソリアーノ、ガードナー、イチローらがエルズベリー、ベルトランと3枠を争う。

投手はサバシア(昨季14勝13敗)、黒田(同11勝13敗)、ピネダ、ノバ、フェルプスらが候補だが、田中は3番手と言われている。

通算205勝の実績あるサバシアがエースだが、33歳になる彼は絶対的な存在ではない。球威、スピードが落ちた昨年は奪三振率も落ちており、黒田も38歳で特に昨年の後半には大きく負け越しただけに、25歳と油の乗り切った田中がシーズンの最後にエースになっている可能性もある。

サバシア同様に2mを超える恵まれた体格を持ち、田中と同世代のピネダも潜在能力は突出しているが、現時点の完成度では、田中が一歩上を行く。

田中の武器であったスプリットがメジャーのボールでコントロールできないケースを想定して、チェンジアップも試している。

高校時代に高校通算458奪三振を記録して圧倒的な存在になる筈であった中で斉藤というライバルが突如現れた。プロでは、岩隈という最多勝投手が存在し、ダルビッシュという絶対的なエースが君臨していたが、ヤンキースでは、サイヤング賞投手サバシアや黒田らを凌ぎ、かつシャーザー、バーランダー(いずれもタイガース)、プライス、モーア(レイズ)、レスター、バックホルツ(レッドソックス)らア・リーグの投手陣とも凌ぎを削る。


ここ10年のシーズン最多勝利数はバーランダーの24勝、サイヤング賞表彰が始まってからはウェルチやニューカムらの27勝が最多である。

通算354勝、サイヤング賞最多の7度受賞の”ロケット”、ロジャー・クレメンスはヤンキース、レッドソックス、ブルージェイズの3球団でいずれも20勝以上し、地元に帰ったアストロズでは防御率1.87でタイトルを獲って活躍した。

田中はそれらの偉大な投手に肩を並べることができるか?そうはさせじとダルビッシュ有も、サイヤング賞、世界一を目指していることであろう!


◆田中の昨年度成績(NPB)

24勝0敗1S

被本塁打 6

2013 Pitches Thrown %

4-seam fastball 35.1

Slider     25.6

Splitter 18.2

2-seam fastball 14.1

Curveball 4.4

Cutter 1.9

Changeup 0.7

メジャーに行くことで、田中の投球データがより丸裸になっている。ストレートとスライダーが全体の6割、スプリットと共に増えるであろうチェンジアップは2割弱の確立だ。

出場停止中のA.ロッドも、引退した松井もリベラもポサダもいない状態のヤンキース、ジーターもラストシーズンでかつての輝きがない転換期の中で、田中がヤンキースに輝きを放てるか?

最後に一年間の田中の成長を楽しむために、ヤンキースの開幕前の現有戦力を付記しておくこととしよう。


◆Starter

1.サバシア 32試合 14勝13敗 防御率4.78 211回 L

2.黒田 32試合 11勝13敗 防御率3.31 201.1回 R

3.田中 28試合 24勝0敗 防御率1.27 212回(NPB)R

4.ノバ 23試合 9勝6敗 防御率3.10 139.1回 R

5.ピネダ 28試合 9勝10敗 防御率3.74 171回(2011年記録。以降MLB登板なし) R

6.フェルプス 22試合 6勝5敗 防御率4.98 86.2回 R

7.ヌノ 5試合 1勝2敗 防御率2.25 20回 L

◆Set Upper

1.ケリー57試合 4勝2敗 防御率4.39 53.1回 R

2.ソーントン 60試合 0勝4敗 防御率3.79 43.1回 L

3.ベタンセス 6試合 0勝0敗 防御率10.80 5回 R

4.クレイボーン 44試合 0勝2敗 防御率4.01 44回 R

5.カブラル 8試合 0勝0敗 防御率2.45 3.2回 L

6.ウォーレン 34試合 3勝2敗 防御率3.39 77回 R

◆Closer

ロバートソン70試合 5勝1敗 防御率2.04 66.1回 R

奪三振率の高いロバートソンがセットアッパーのエース格であったが、リベラ不在でクローザーになるため中継ぎの手薄さは否めない。田中がいなかったらぞっとする先発陣もレッドソックス、レイズの方が充実しているだけにサバシア、田中の左右のエース候補が活躍しなかったら、ヤンキースは危機的状況になる。田中が予定通り働き、ピネダ、ノバ、ひとまずは中継ぎになるベタンセスらが田中の刺激を受けて成長すれば、優勝もみえてくる。


◆Starting Lineups

1.CF L エルズベリー 134試合 .298 9本 53打点 出塁率(OBP).355 OPS.781 52盗塁

2.SS R ジーター 17試合 .190 1本 7打点 出塁率.288 OPS.542

又はヌネス R 90試合 .260 3本 28打点 出塁率.307 OPS.679 10盗塁

又はライアン R 104試合 .197 4本 22打点 出塁率.255 OPS.528

3.RF S ベルトラン 145試合 .296 24本 84打点 出塁率.339 OPS.830

4.1B S タシェアラ 15試合 .151 3本 12打点 出塁率.270 OPS.609

(2012年 123試合 .251 24本 84打点 出塁率.332 OPS.807 )

5.DH Rソリアーノ 151試合 .255 34本 101打点 出塁率.302 OPS.791

6.C L マッキャン 102試合 .256 20本 57打点 出塁率.336 OPS.796

7.3B L ジョンソン 118試合 .235 16本 52打点 出塁率.305 OPS.715

8.LF L ガードナー 145試合 .273 8本 52打点 出塁率.344 OPS.760 24盗塁

又はイチロー L 150試合 .262 7本 35打点 出塁率.297 OPS.639 20盗塁

9.2B S ロバーツ 77試合 .249 8本 39打点 出塁率.312 OPS.704

又は2B S ソラーテ 133試合 .276 12本 75打点 出塁率.323 OPS.727 (AAA)

又はSS L アナ 132試合 .331 9本 72打点 出塁率.410 OPS.892 (AAA)

昨年の3割バッターゼロの打線だ。A.ロッド、カノ、グランダーソンもいない。ジーターがもう引退間近で、ソリアーノもその時が近い。主軸では、故障明けのタシェアラがどこまで回復できるかがかなり重要だ。A'sの中島は今であれば、NY移籍をためらわなかったであろう。イチローには近年最大の試練だが、未だに手薄なセットアッパーとのトレード話が出ているが、いっそ新天地に行くか、あるいはイチローを含む5人の外野の誰かがセカンドを守ってもいい位で、ソラーテ、アナらルーキーも台頭し、チームの穴を埋められるか!?




■編集後記

2014年4月10日(木)に東京ドームで黄金バッテリーが誕生した。24歳同級生の菅野と相棒、小林だ!菅野は開幕3連勝で、自らもタイムリー。小林はプロ初スタメンでいきなりの3安打猛打賞!何より、2つの盗塁機会を2つ共刺す強肩ぶりで、東京ドームもどよめいた!「王貞治&長嶋茂雄デー」として開催された伝統の重みを感じる一戦で活躍したのはS・Kバッテリー・コンビだった。菅野は最高の相棒を得て、ダルビッシュ、田中ら日本球界を代表する大投手に成長出来るか?小林もリーグ屈指の強肩で、次世代スターとしてのスタートをきった!

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ikekobasuganopitch


・黄金バッテリー誕生!


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◆"19"にまつわるヒットソング集

・19 - Paul Hardcastle


・19 - 3-D Performs Paul Hardcastle's "19"


・"あの紙ヒコーキくもり空わって (説明に歌詞付き) " - 19


・"Sweet 19 blues" - Namie Amuro



・田中 - N.Y. Yankees Official


・上原 - Boston RedSox Official


・菅野 - Giants Official


・藤浪 - Tigers Official


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